赤道儀のコントローラーSTARBOOK TENとN.I.N.A&PHD2を使用して子午線反転を行いました。結果から言いますとほぼデフォルトの設定で正常に行えました。

今回の確認の経緯として
①鏡筒もガイド鏡も反転するのでアプリ側に子午線反転に関する設定がどこかにあるはず。
②画像処理においてフラット処理が合わないのでは?

という不確定要素があったのでいろいろ調べました。
①についてPHD2の詳細設定に[ガイド]の[共有ガイドパラメータ]で「子午線を超えたら赤緯(Dec)出力を反転する」をチェック
②についてはキャリブレーションしてからインテグレート(コンポジット)する際にプレートソルビングまでやるので写野が回転していても問題ありません。とのことでした。

あとはSTARBOOK TENとN.I.N.A側の子午線反転に関する設定です。

STARBOOK TENの設定内容は
 鏡筒反転メッセージ  Over 0°Step 2°
 強制追尾停止         Over 3°
 自動導入(東側)       Over 0°
※反転メッセージは超えたところから2°毎(8分毎)に発せられる。また強制追尾停止は12分後という内容です。

N.I.N.A側は下記の設定となっています。
 子午線通過度の分数 5min
 子午線通過から反転までの最大時間 10min
※子午線通過して5分経過後から10分までの間に露出が完了するとすぐに子午線超えを行う。

特に問題がなさそうなので実際にやってみます。

カメラ、赤道儀、ガイド(PHD2)との接続は事前に実施しています。またカメラの冷却や望遠鏡のピント合わせや極軸合わせも済んでいます。

スカイアトラスから対象の天体を選択して
「目標をシーケンスに追加」ボタンを押下しLegasy Sequencerを選択
目標セット開始オプションで[架台のパーク解除]と[子午線反転]をON
シーケンスモードは「循環(ループ)」トータル回数(20回)を指定
目標のオプションで[ターゲットセンタリング]と[ガイド開始]をON
灰色帯表示の[時間]は露出時間(180秒)を指定

スタート(実行)ボタンを押して動作させます。ターゲット導入とプレートソルブが行われます。
 

ガイドが開始されています。

PHD2側の画面でもガイドが開始されています。

撮影が開始され

撮像タブ側画面でも開始されていることを確認

ここから子午線反転動作です。
対象天体の南中経過後、下記のポップアップ画面が表示されます。

 「ガイド停止」「望遠鏡の旋回中」「安定化」「露出中」「プレートソルブ」
 「望遠鏡が公差外です。再度ターゲットの導入を実行します。」
 「新しいガイド星を選択」「ガイド開始」「安定化」

その後(約3分後)撮影が再開されます。

PHD2画面もエラーもなくガイド中です。

ガイド停止から反転後の撮影開始まで約3分。撮影1枚分といったところです。

今回、ガイド鏡のキャリブレーションを事前に済ませていたので撮影開始後エラーとはなりませんでしたが本来ならエラーとなるはず。

アドバンスドシーケンサーではガイドの[強制キャリブレーション]が可能なようなので、スタートボタンの左側アイコンを押して高度なシーケンサーへ引き継いで複数天体のセットを設定して撮影したいと思います。